ワイン作りを目指す移住者のための小さな家です。
自然条件への対応及び経済性から導きだされた、土を掘り・屋根を架けるだけのシンプルな作りです。
室内は、大きさの異なる両妻側の三角窓と水廻りの入るボリュームが、小さな内部空間に光の陰影と居場所をもたらし、小さいながらも奥行き感を感じられる空間です。
大黒山を望む方向に配置された三角柱の外観は、幾何学でありながら、自然と調和する印象的なボリュームです。
竪穴式住居を想起させる自然条件に素直に対応したこの家は、北海道の家の素形となる可能性を持つ、古くもあり、新しくもある建築です。
所在地 :北海道
用途 :住宅
工事完了 :2019.02
床面積 :38㎡
若井和典と共同設計
写真:浅川敏